以前、部屋の整頓などをしていた際に生原稿が沢山出てきた。
小説サイト の方では結構昔に“資料”というページを設け、こうしたものをコンテンツとして見ることができる環境を整えてはいたが……長いこと既に手元にあった『Alone Wolf』の3枚分しかアップできておらず、自分としても「もっと載せられるもの、あるんだけどなー!」と思いつつなかなか作業が進められずにいた。いま漸くこうしてブログで紹介するくらいに集められたので、これらの整理も兼ねて「書いていた頃を振り返ってみよう」的なテーマで纏めてみようと思う。
(タイトル毎の話は結構長くなりそうなので、そちらは記事を分けて投稿する予定)

近年、世の中の創作環境というのはデジタルで行う割合がかなり高まってきている。
現代は「最初から最後までデジタルだ」という人がプロは勿論アマチュアでも普通にいる時代で、確かに自分も小説書きに限らず諸々作業をする際は初めは紙とか使っていても「手直しや仕上げはPCで」みたいに“アナログ100%”というケースは殆どないかもしれないなと思い返してみて気付いた(実際、原稿用紙を使用せず全部画面上で打ち込んだエピソードというのもあった)。ただ自分は音楽でいえばレコードやカセットテープ、写真でいえばフィルムといった感じで……不便やら過去の遺物やら言われるアナログも、それはそれで好きな部分もいっぱいあるんだよなー。
小説の執筆に関しても同様で、未だに下書き〜本編書き始めて全体像が視えてくる辺りまでは原稿用紙などで行った方が精神的にすごくしっくりくるというか? 無論すべてワープロやテキストエディタ上で済ませられたら効率的なのは確かだろうが、個人的には手書きの原稿に残る良い意味での汚なさ(別の言い方をすれば『過程』や粗削りの『熱意』、完成という目的地に辿り着くまでの『足跡』のようなものと解釈してもいいかもしれない)がハッキリ判ることこそが重要であり、大切な要素だと感じている。
だから自分にとっては、今後如何にソフトやアプリが進化しても「紙にペンで書く」というアナログな部分は必要な手法であることに変わりはない。